近畿日本ツーリストグループがお菓子を開発!「旅する未来フード クリッピー」に込められた思いとは?

近畿日本ツーリストグループがお菓子を開発!「旅する未来フード クリッピー」に込められた思いとは?

旅行会社の近畿日本ツーリストを傘下に持つ、KNT-CTホールディングス株式会社(以下:KNT)は、国産の食用コオロギの粉末を使ったお菓子「旅する未来フード クリッピー」を開発。2022年7月16日より販売をスタートします。

旅行会社であるKNTが食の事業を手がけるのは今回が初の試みとのこと。

「なぜ旅行会社が食の事業を始めたの?」「どうしてコオロギ!?」など、商品開発に関わったKNTの夜久さん・佐藤さんと、KNTのパパ中村さん(親子)、「Cheers! mama(チアーズママ)」編集長、三浦良恵さん(親子)、「東京こども星★レストラン」編集長 今西で座談会を通してお話を伺いました。

最後にはプレゼント情報もありますので、ぜひご覧ください!

<目次>

コロナ渦での新規未来創造事業としてスタート

今西:今回「旅する未来フード クリッピー」ができた経緯を教えてください。

夜久:我々旅行会社は、新型コロナウイルスの影響を受けて経営が厳しい状態になりました。コロナに限らず、旅行業はこれまで様々な災害やテロなど外部環境に左右される業界です。コロナ渦で旅行業の課題を改めて感じ、旅行以外の事業を考えましょう、ということで2021年10月に「未来創造事業」が発足。私と佐藤はその人員応募に手を挙げました。
テーマは今の時代のキーワードとなっている「サステナブル」とし、1つのアイデアとして昆虫食が出てきたのです。

a823002_rgb

昆虫食の開発のきっかけは、佐藤さんの小学生時代の原体験

今西:世界的に深刻化する食糧問題を解決するために、多くの企業が最新のテクノロジーで様々な食品を開発しています。昆虫食も、将来不足するとされるタンパク質の摂取源として注目されていますね。栄養価が高い上に環境への負荷も少なく、国連食糧農業機関(FAO)も推奨していますが、食糧問題を解決するという意味では他にもたくさん候補があったと思います。どうして昆虫食を新規事業に選んだのですか?

佐藤:私は、元々は修学旅行をメインで営業をしていたのですが、コロナで修学旅行が実施されない状況に……。子どもたちにとって未来のある事業をしたいという思いからこの事業に参加しました。

a822576_cmyk

佐藤:修学旅行の魅力は、旅をすることで子どもたちの体験が増え、未来の選択肢が増えることだと感じています。例えば新幹線に初めて乗って、その速さに驚いたり、京都で何千年も前に建った神社が現存することを知ったりします。その体験によって「この早い乗り物を運転してみたい」とか、「この歴史を守っていきたい」という新たな感情が芽生えるかもしれない。

修学旅行がなくなっても、子どもたちの未来の選択肢を増やす仕事がしたいと考えたときに、自身の小学生の時の食体験を思い出しました。小学2年生の頃に郊外に引っ越した時、学校の先生がイナゴの佃煮を食べさせてくれたのですが、それがおいしくて。お肉やエビも好きだけど、イナゴも食べ物なんだ、というもう一つの選択肢が私の中で増えたのです。

昆虫食と聞くと、まだハードルが高い部分もありますが、子どもの頃から体験することで、食の選択肢を増やすことができるのではないかと思ったのがスタートです。

中村:私も同じチームで一緒に取り組んでいますが、未来創造事業でよく言っていることは「旅行以外のことをやろう」ということです。

これまで旅行会社が取り組んでいなかったことにKNTがあえて取り組むことで、先ほどの選択肢の話ではないですが、「旅行会社も新しいことに取り組んでいるんだ」ということを世の中に知っていただければと考えています。

a822260_rgb

山形の食用コオロギ養殖工場との出会い

今西:ところで、コオロギはどこで養殖されているのですか?

夜久:山形で養殖されています。実は、山形で有名な電子部品などを加工されている工場で、SDGsの観点から、新規事業として食用コオロギの養殖を始められたそうです。

今西:その山形県の工場とはどのような経緯で出会ったのですか?

夜久:昆虫食事業を始めるにあたり、先行して昆虫食事業をされているいろいろな企業にヒアリングをさせていただいた中で、東京・調布にあるMNHという企業がコオロギでお菓子を作っていて。地域でサステナブルな活動を広げていきたいという想いを持たれており、我々の目指していることにも共感いただき、アドバイスをいただく中でご紹介いただきました。
新しい事業を始めたことで、新たな出会いや連携が生まれたことはとてもありがたいですね。

コオロギのエサに「(捨てられてしまう)茶葉」を初めて使用

今西:コオロギは牛肉などと比べて飼育がサステナブルだと聞きますが、どのようにして育つのですか?

佐藤:成長スピードが早くて、約1.5ヶ月で食べられるようになります。うまくいけば年に8回くらい収穫できるチャンスがあります。また、タンパク質1kgを生産するのに必要なエサの量は、牛なら10kgですが、コオロギなら1.7kgで済みます。
さらに、コオロギは雑食なので、何でも食べてくれます。山形工場では、(捨てられてしまうはずだった)茶葉をエサにしているんですよ。
食用コオロギはタイからの輸入が多いのですが、タイでは魚粉をエサにしていることが多いのですが、エサによってコオロギの風味が変わるんです。魚粉だと少し生臭いにおいがしますが、お茶を食べたコオロギはそのような風味は感じないので、食べやすいのもポイントですね。今後は規格外の野菜などもエサにできればと考えています。
また、養殖時にはコオロギのすみかとして卵の紙パックを再活用。すみかもエサもサステナブルなものを選んでいます。

a823036_rgb

「旅する未来フード」に込められた想い

今西:この商品には「旅する未来フード クリッピー」と書かれていますが、どういう意味が込められているのですか?

佐藤:KNTでは、旅行自体をサステナブルにしていこうとカーボン・オフセット(※1)などの取り組みをしようとしていますが、旅のお供として重要な役割であるお土産もサステナブルにしたいと思っています。

外のパッケージだけでなく、お菓子の内袋もプラスチックではなく紙を使用。

お菓子自体もコオロギのエサや飼育法がサステナブルなものです。「クリッピー」は英語でコオロギを指す「クリケット」から来ています。名前を聞いたときに、「なんだろう?」と思って手に取っていただけるような形にしたいと考えました。まずはコオロギからですが、今後はコオロギ以外の昆虫の可能性も考えています。

また、フレーバーは地域の食材を加えて旅のワクワク感を出していきたいという思いから「旅する未来フード」という形になりました。

a822662_rgb

※1 カーボン・オフセット
日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、まずできるだけ排出量が減るよう削減努力を行い、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方です。イギリスを始めとした欧州、米国、豪州等での取組が活発であり、我が国でも民間での取組が拡がりつつあります。
出典:環境省HPよりhttps://www.env.go.jp/earth/ondanka/mechanism/carbon_offset.html

「クリッピー」は、旅を通して地域や生産者を応援する象徴的存在

今西:今回、お話を伺うまでは、正直なところ「なぜKNTが昆虫食!?」と思っていましたが、お話を聞いていて、旅行会社だからこそ生まれた商品だなと感じました。そして改めて、旅行会社は、旅行商品を作りお客様に楽しんでいただくだけではなく、地域や人をつなぐお仕事なのだと感じました。今回の「旅する未来フード クリッピー」も、旅を通して山形の生産者をはじめとする地域を応援していますよね。クリッピーはそういうKNTの想いの象徴なのだと感じました。

 夜久:そうですね、クリッピーがそのような存在に成長していけたら良いなと思っています。

a822309_rgb

 「旅する未来フード クリッピー」ができるまでには、KNTの皆さんの地域を応援し、未来の食をより豊かにしたいという想いが込められていました。興味深いお話が続きますが、次はいざ実食!「どんな味?」「子どもが食べてみた反応は!?」気になる後編は、「Cheers! mama(チアーズママ)」の記事でご紹介しています!ぜひご覧ください!

後編記事はこちら!
https://cheersmama.jp/?p=42134

 

「旅する未来フード クリッピー」を抽選で5名様にプレゼント!

今回、「旅する未来フード クリッピー」を、東京こども星レストランの読者5名様にプレゼントします!
この機会にぜひ親子で「旅する未来フード クリッピー」をお試しいただき、未来の食について考えてみませんか?

【応募方法はこちら】

1)インスタアカウントをフォロー
https://www.instagram.com/kodomoboshi/

2)応募フォームから応募ください
「お問い合わせ内容」欄に、下記をご記入ください。
・お名前
・ご住所
・お電話番号
・フォローいただいたインスタアカウント

3)応募締め切り:8/5(金)

みなさんからのご応募お待ちしています!

以下のコンテンツは会員限定コンテンツです。こちらから会員登録を行ってください。
すでに登録済みの方はログインしてください。